10月
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婚礼にかかわる儀式の由来について


著者: dressinfo
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日本独特のしきたりである夫婦固めの杯、三々九度の杯や、新郎新婦が衣裳を着替え、改めて席に就くお色直し。
仲人という役割も、日本に古来から伝わるもののようです。その起源をひもとくと、古く平安時代やそれ以前の時代まで遡るものもあります。時代とともに変化しながら、現在まで引き継がれてきた儀式の内容とその由来をたどりました。
また、結婚式のゲストに配られる記念品である「引出物」の名前の由来とその始まりについても見てみましょう。
・お色直し
・「三献(さんこん)の儀」・・・三々九度の杯
・仲人の由来

●お色直し
披露宴の途中で新郎新婦が衣裳を替える「お色直し」。
本来は白無垢から色打掛に着替えることを意味していましたが、白いウェディングドレスからカラードレスに替えたり、和装から洋装への衣裳替えもこれに含まれます。
新郎も一緒に衣裳替えをする場合もありますが、洋装の場合は小物をチェンジして簡単に済ませることも多いようです。
平安時代頃から明治時代に入る頃までは、婚礼衣裳は全て白で行われました。
新婦は結婚して3日間はそのまま同じ着物で過ごすのがならわしだったようです。
三日目に夫婦の盃である「式三献」の儀式を終えると、色物の着物に着替える4日目に色物の衣服を着ることが許されたということです。
この「色直し」までが厳粛な婚礼の儀式とされ、それを境に祝宴が始められていたとされています。
また、着替える衣裳は紅や黒の地に吉祥文様の染め、刺繍などきらびやかな装飾が施された「色小袖」が主流でした。
江戸時代にはこれが簡略化され、結婚式を行った当日に白無垢から色物の衣裳に改められるようになりました。
その習慣が受け継がれ、現在の披露宴でのお色直しになったと考えられています。
そのほか、結婚に当たり、新婦が持参した花嫁道具の中の衣裳を次々に着て招待客にお披露目をしていた名残りであるとする説もあるようです。
現在でも2回、3回とお色直しをする場合もありますね。
日本独特の婚礼のならわしで、欧米にはお色直しというものはありません。
最近では、披露宴もウエディングドレスのまま過ごす場合も増えているようです。
●「三献(さんこん)の儀」・・・三々九度の杯
三々九度の杯は、正式には「三献の儀」。
二人の結婚を祝福して、御神酒を一つの器から一緒に飲むことにより、一生苦労を共にする誓いを立てると言われている儀式です。
また、御神酒を飲むことで体の中に神の力を取り入れる意味があるともされています。
新婦が新郎に盃を捧げる、ということが重要と考える場合もあるようです。
三々九度の杯の起源として、4世紀頃の応神天皇にまつわる話が残されています。
応神天皇が山城国(現在の京都府南部)である娘に出会い、求婚しました。
天皇が翌日その家へ行くと、宴の準備がなされていて、娘が天皇に盃を捧げたと言われています。
この盃が後の「三々九度の杯」になったということです。
小さいものから順に、三つの盃を新郎新婦が順に酌み交わします。
交互に各三回ずつ、計九杯のお神酒を飲むことになります。
現在の神前結婚式の進行の中では、祝詞(のりと)奏上の後に行われることが多いようです。
巫女が注いだ御神酒の杯を両手で受け、最初の二口は口をつけるだけで、三口目で飲むことになっています。
お互いの口をつけるということが大切なため、全部飲み干す必要はありません。
お酒が飲めない場合は飲むまねだけでも良いということです。
それぞれの杯の意味は以下の通りです。、
小杯(一献目):過去を表すものと言われます。新郎新婦の二人の巡り合わせを先祖に感謝する意味がこめられています。新郎から新婦、また新郎の順に回されます。
中杯(二献目):現在を象徴するとされる杯です。二人で末永く力を合わせて生きていくように、との意味が込められています。新婦から新郎へ回され、また新婦に戻ります。
大杯(三献目):未来を表すとされます。一家の安泰と子孫繁栄の願いがこめられています。まず新郎へ、次に新婦が口をつけ、最後に新郎にわたります。
三々九度の「九」は、古代中国では「あまねく、すべて」という意味を持つとされています。
三は「天・地・人」つまり万物を示す数であるとされ、中国ではとても縁起のいい数字とされています。
また、ギリシアでも古くから「三」は結合したものの最初の均衡で、「現在・過去・未来」を意味していると考えられたようです。
●仲人の由来
仲人は長く日本の結婚に欠かせない存在でした。
仲人は縁結びの神「月下老」と「氷上人」を組み合わせた造語である「月下氷人」と呼ばれることもあります。
お世話になっている先輩夫婦や会社の上司、学生時代の恩師夫婦に依頼することが多いでしょう。
かつては「仲人は親も同然」と言われるほど影響力の強い存在でしたが、最近では仲人を立てることもかなり減ってきました。
仲人は、見合いの際は「世話人」、結納では「使者」、挙式・披露宴では「媒酌人」と呼ばれる三つの役目を果たすことになっています。
「世話人」としての役割は、結婚する二人の仲立ちをして、縁談の取り持ちから見合いのセッティング、挙式までの段取りを手がけます。
結納では「使者」として、両家を往復し結納を取り仕切ります。
挙式・披露宴では「媒酌人」。式の報告者の役割を果たし、祝杯の音頭を取ります。
最近では見合いでの結婚も少なくなり、結納も家族だけで行うことが増えてきたため、仲人は挙式・披露宴当日に媒酌人の役割のみを果たすことが多いようです。
4世紀半ば、仁徳天皇は、雌鳥(めとり)の皇女を妃に迎えようと考え、異母弟の速総別尊命(はやふさわけのみこと)を仲立ちに結婚を申し込んだという逸話が「日本書記」に記されています。
これが仲人の起源と考えられているようです。



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